つぶちゃんを庭に埋葬し、その上に墓碑としてカエルの石像を据えた。
このカエルの石像は水槽の中に置いてあったもので、生前はこの石像の上に登ってはよく甲羅干しをしていたのだ。
そんな思い出が染み込んでいて、墓碑にするにはうってつけであった。
僕は毎日、そこに向き合った。
雨の日も風の日も…。
僕にできる事…
それは線香を手向けて、想いを届けること。
それしかなかった。
この想いは届くのだろうか…
届いてほしい。
そう願いながら、毎日向き合った。
狭い水槽に押し込めてしまい、窮屈な生活をさせてしまってゴメンね。
水換えをサボってしまってゴメンね。
エサをあげる事を忘れて、怒らせてしまってゴメンね。
こんな飼い主でゴメンね。
そんな懺悔の想いが溢れた。
僕はペットロスに陥っていた。
僕の内側に空いた大きな穴は、ちょっとやそっとで埋まるものでは無さそうだ。
誰かに救いを求めたい…
そこで思いたったのが、霊能者のような人に話を聞いてもらえたら立ち直りのきっかけになるんじゃないか…。
そんな発想であった。
確かにスピリチュアル的な事って、霊感商法とか詐欺事件等も起きたり、とにかく目に見えない世界の話だからアタマから否定する人もいるけど、僕はそうではなかった。
でも、悪い人とご縁が出来れば、詐欺や信仰の深みに引きずり込まれるリスクがある事は念頭に置きつつ、候補となる人を当たることにした。
TVにも出演している有名な方を候補に決めて予約を取ろうとした時、僕の友人からの[天使の囁き]が舞い降りた。
有名なカウンセラーの方は遠方で、移動などに伴う時間や金銭的なリスクもあるから、知り合いの信頼できる人を紹介してくれると言うのだ。
僕はその話を有り難く頂戴する事にした。

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