お礼のお供え

試合は残念ながら、応援していたチームは負けてしまったが僕の心は清々しい気分だった。

大雨が降り終わり、厚い雲がちぎれて隙間から陽の光が差すように。

「つぶちゃんにお礼をしなきゃ。」

帰り道の途中で見つけたケーキ屋さんに立ち寄り、ショーケースに並んだ美味しそうなケーキたちを見つめながら問いかけてみた。

「つぶちゃん、どれがいい?」

返事はなかった。

僕は、目が合ったブタさんの可愛いケーキに決めた。

自宅に帰ると早速、つぶちゃんと向いあって感謝の想いを伝えた。

「今日はつぶちゃんからのプレゼントをありがとうね。凄くビックリしたけど、めちゃくちゃ嬉しかったよ。このブタさんケーキ、僕からのプレゼントだよ。今日は本当にありがとう!いつも一緒だよ。」

なんとなくだけど、つぶちゃんも喜んでくれている。

そんな確信に近づけた僕であった。

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