こうして、つぶちゃんの供養とへんげちゃんのお世話を平行して行うことになった僕。
小さな体で、水槽内をコトコト走る姿が愛らしい。
「来てくれて、ありがとう。」
そんな想いを甲羅めがけて伝えてみる。
「この想いは硬い甲羅を突き抜けて、へんげちゃんの心に届くかな…」
やがて、へんげちゃんのお世話をするうちに、ある事に気づく事となる。
へんげちゃんの水槽は、つぶちゃんの水槽の隣に設置してあるのだが、そのへんげちゃんの水槽に、お友達が遊びにくるのだ。
ある時はニホンヤモリの赤ちゃん…
ある時は、てんとう虫…
ある時は、ナメクジが甲羅にベッタリ…

そして更には、へんげちゃんの姿が見当たらないので水槽内のシェルターを覗いてみると…
な、な、なんと…
アマガエルちゃんが遊びに来ているではないかっ!
思わず僕は、「邪魔してゴメンね。」と慌ててシェルターを被せた。
が、「写真を撮らなきゃ」と思いつき、再びシェルターを持ち上げる。
「逃げないでね…なかよしツーショットだよ…」
そう念じながら、ポケットからスマホを取り出しシャッターを切った。
へんげちゃんもアマガエルちゃんも逃げる事なく、ツーショット撮影に協力してくれた。
「なんだかファンタジーだな。」
そんな温かさに包まれながら、こんな小さな幸せを見つけつつあった。

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