生まれくる命 去りゆく命

僕のところに現れるのは、生まれた命ばかりではない。

去りゆく命も、僕のところにやってくる。

例えば、僕の足元に蝶々が落下して命が絶えたり、近所のちびっ子がわざわざ「道で蝶々が死にそうだよ…」と僕のところに運んできたり。

出先で足を止めた時、何気なく足元を見るとスズメが熱中症で倒れていたり…。

いろんな小さな命が、僕の元に亡骸となってやって来る。

理由は簡単だ。

僕に弔って貰いたいのだろう。

一般的には、自分の周りに[死]が頻繁に現れたら、縁起が悪いであるとか、気持ち悪いと思うのが普通かも知れない。

だが、僕の感覚は違う。

「よくぞ僕のところに辿り着いたね。弔ってあげるよ。」

そんな喜ばしい感覚なのである。

そして、小さな命たちを弔っているうちに、新しい気づきに辿り着くのだ。

僕の想いの中で、この命を包み込み癒してあげる。

「僕の想いの中で、安らかに癒されてね。」

そんな想いを伝えたとしても、僕の内側がイライラしたり、カッカして負のエネルギーが存在すれば、きっと癒されるどころか居心地が悪いだろう…。 

だから、この去りゆく命を癒すには、僕の内側も居心地良くしてあげなくてはならない。

この小さな命たちを弔うとは、自分の中の[負のエネルギー]を癒す事でもあるのだ。

魂の双子は消え去ってしまったが、そんな気づきの連鎖が始まっていた。

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