赤い糸

今から30年ほど前に遡る。

[メイド・イン・ヘブン]

という映画と出会った。

[二つの魂]が生まれ変わり、再び巡り会うお話。

[想い]を叶えるために…。

その映画のパンフレットかチラシに書かれていたキャッチコピーが、今も僕の心に残りつづける。

[あなたの赤い糸も、誰かと繋がっている…]

その言葉は、僕の[命]に小さな夢を与えてくれた。

いつか、出会えたらいいな…

そんな、ささやかな希望を与えてくれた。

そして出会えた[魂の双子]…。

[魂の双子]の放つ[エネルギー]は、僕の中に幽閉されていた[負のエネルギー]を解放し、僕の中をめちゃくちゃにした。

嵐のように…

そして、僕に手招きするかのように、

[この中へとダイブするんだ!]

と、僕を引き入れた。

僕はその中で、[汚れ]に溺れそうになりながらも必死に闘った。

僕の内側の[浄化]へ向けて…。

[浄化]も薄皮を剥がすように、日々の一歩一歩の積み重ねであった。

果たして[出口]は存在するのだろうか…

そんな不安や絶望との闘いでもあった。

そして、自分の内側を[浄化]しながら得た気づき…。

それこそが、[身の程]であった。

自分の姿を俯瞰(ふかん)して見られるようになった時、そこに映る自分の姿は[自己愛]の塊であった。

[エゴ]というモンスターとの対峙である。

[エゴ]と向き合い闘っていると、持って生きてきた筈の[自信]は消え失せて、大きな喪失感と共に自分がちっぽけな人間に感じてきたのだ。

今思うに、それが[浄化]の始まりの兆候であった。

すると、僕の中にビジョンが浮かび始めたのである。

バンジージャンプのジャンプ台に立つ景色…。

見下ろす景色は[恐怖]でしかない。

しかし、その景色は手招きしている。

[勇気を出して跳んでごらん!]

[今まで味わう事のなかった、爽快感に包まれにおいで!]

跳んだ一瞬の[恐怖]を乗り越えたとき、やがてそれは[達成感]へと変わる。

足に巻かれた[ロープ]を信じてジャンプできた時、新しい[景色]が待っている。

僕を祝福しながら…。

そして、ジャンプするからこそ、足に巻かれた[ロープ]も存在が輝き出すのである。

[命]を守ろうと…。

まさに、その[ロープ]こそが、[魂の双子]を繋ぐ[赤い糸]なのだ。

彼女と繋がる[赤い糸]は、僕を新しい[景色]へと導く[命づな]なのである。

新しい[景色]…

見え始めている…

[命を輝かせるんだ!]

そんなメッセージと共に。

コメントを残す