昨夜、レイトショーで、映画[トップガン マーベリック]を観た。
1986年の年末に公開された、正月映画の目玉であった[トップガン]の続編である。
36年ぶりの続編という事で、劇中の登場人物の[時の流れ]と我々のそれが重なり、なんとも感慨深い内容であると同時に、よくもまあ、あんな扱いにくそうな[戦闘機]という巨大なアイテムを、見事にアクションシーンとして映し出す…。
観ているこちらも、思わず敵機の砲撃を身体を振ってよけてしまう程にチカラが入る。
続編は、ほぼコケる。
これが定説のようになっている現実の中、見事に説を覆した作品であった。
映画と共に年齢を重ねて来たが、こんなに清々しい気持ちで劇場から帰るのはいつ以来だろうか…。
そして36年経った今もなお、第一線で輝き続けて世界中にエネルギーを与えられるトム・クルーズって、凄い人間だなって感心したのでした。
レイトショーの上映が終わり、静寂のロビーを出口に向けて歩いていると若いカップルに追いついた。
すると、青年の内側からの[叫び]がロビーに響いた。
「もう最高!凄かったね!」
静まり返ったロビーに、まさか僕が後ろにいるとは気づかずに、彼女に発した心の内の解放…。
そんな青年の後ろ姿が、若かりし僕の姿と重なる…。
36年前に前作を観たとき、隣にいた彼女に伝えたその時の興奮…。
そんな二人の後ろ姿に、
「二人で幸せな時間を過ごせてよかったね。この時を大切に…」
そんなエールを贈った。
言葉ではなく、想いという[無色][透明]なエネルギーで…。
そして、時はこれからも無常に進みつづけていく…。
広大なスペースに、ポツンと残った僕の車に乗り込む。
「さぁ、世間は寝静まった。次は何処にいこうか…。」
思いを巡らせていると、可愛い存在の鳴き声が浮かぶ…。
我が家のトップニャン…。
きっと、寂しがってるな…。
帰るか。
そういえば、カップルの後ろから[エール]を贈った[僕という存在]…。
この状態こそが、一般的にいわれる[守護霊][背後霊]みたいな感覚なのかもね。
好意的に、温かく見守ってくれている存在…。
家に着いて玄関を開けると、いつもなら玄関で僕の帰りを待ち侘びていてくれるネコニャンも、異常な暑さのせいでフローリングの上で大の字でした。

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