つぶちゃんと向き合っていると、また新しいゲストがやってきた。
今回のお客様は、巨大なミミズ君であった。
「よくもまぁ、こんなに大きくなって…。」
全長が20cmほどの巨大ミミズが、僕の足元に這って来ていた。
指先で摘んで持ち上げると、太さも僕の小指をもう一回り小さくした感じで、大きな口を開けた姿が愛らしい。
またしても、[飼ってみたい]とエゴが頭を持ち上げるも、この自然の中で生きる事こそが、このミミズの使命なのだと納得させる。
それにしても、あんな巨大なミミズの成長を、これからも応援したい気持ちになるのであった。
いつものように[記念撮影]を終えると、日陰の草むらに放し、体に水をかけてやった。
「頑張って生きろよ。もっともっと大きくなって、また姿を見せに来てな。」
そんな想いで、草むらの中へと消えてゆく巨大ミミズを見送った。
それから3日後のこと…
つぶちゃんのお墓に線香を手向けたとき、その傍に干からびた巨大ミミズの亡骸を見つけた。
「そうか…。死んじゃったか。よし、弔ってあげよう。」
僕はミミズにも線香を手向けながら、こう思うのであった。
このミミズ、亡骸になってまでも、僕に会いに来てくれた。
僕の[想いの中]で癒やしてあげよう。
そして、つぶちゃんと向き合いながら、こう伝えた。
「つぶちゃん、僕の想いは居心地いい?」
「拳ちゃんの想いに包まれている時が、ボクの最高の癒やしだよ。拳ちゃんの想いの中が、ボクのスペシャルルームだよ。」
その時、気づいた…。
長寿番組[徹子の部屋]にあやかって、[つぶちゃんの部屋]なんて呼んでみたけど、[つぶちゃんの部屋]って、僕の[想いの中]だったんだ!

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