今日もまた…

今日もつぶちゃんと向き合う…。

ローソクに火を灯し、線香を手向ると、また小さな命たちが集まってくる。

今日のお客様は、ツチガエルの赤ちゃんたちであった。

一匹、また一匹…

確認できるだけでも四匹はいる。

どうしてなのか、土に立てた線香の周りを徘徊している。

こうなるとカエルの動向が気になり、つぶちゃんとの[繋がり]をしばし中断する。

線香も残り少なくなってくると、カエルの目線の高さで真っ赤なエネルギーを放っている。

「近づいちゃダメだぞ…」

そんな想いで見守っていると、まさに僕の思い描く[心配]が現実となる。

真っ赤になっている線香の先端を、一匹のカエルが触れてしまう…。

[アチチッ!]

そんな声が聞こえてきそうな位に、カエルは触れてしまった左側の前足を細かく震わせた。

「ほらっ、やっちゃった…。」

それでもカエルたちは、線香の周りに佇み続けていた。

パイプ椅子に腰掛けた姿勢を正そうと足元に目をやると、そこにはまたトカゲが僕の靴先にしがみ着いていた。

先日の[失態]が甦る…。

また来たか…。

それにしても、一歩間違えればまた踏んでしまっていたかも知れない。

しかし、今回は[気づく]事ができた。

いつもなら、指先で迎えにいくと登ってくるのでコミュニケーションを楽しむのだが、今日の気分は違った。

明らかに僕の放つエネルギーに[引き寄せ]られて来ている。

そして、[痛い目]にあってしまう…。

前回の[過ち]からの気づき…。

近づけば、傷つけてしまう現実…

いつもなら人差し指で迎えに行くところであるが、今日はその指先で追い払ったのであった。

トカゲにしてみると、

[どうして邪険にするの…]

そう感じるかもしれないが、

それは、トカゲの事を想うからこその判断。

「手のひらに乗せて撫で撫でしたいけど、あんまり僕に近づき過ぎると[危ない]からゴメンね。また、遠くから見守っているから、頑張って生きろよ。」

そんな想いで見送った。

その時の僕の心境と、過去に観た映画のラストシーンが重なる。

その映画、

[バタフライ・エフェクト]

映画のエンディングが浮かぶ…。

[真実の愛]

それが見事に描き出されていた。

それは、[ツインソウル ]のゴールの瞬間。

そのエンディングは、観る者の魂にしっかりと刻まれるんじゃないかな。

興味を持たれた方、是非DVDでチェックしてみて下さい。

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