ご加護を感じて…③

前回からのつづき…

床下点検の時がきた。

朝の9時30分。

いよいよ、床下点検が始まる。

僕の気分は落ち着き、リラックスした状態ではある。

[大丈夫]なんだから。

シロアリの心配よりも、むしろネコニャンの方が心配であった。

お客さんが訪問すると激しく動揺し、穴ぐらを見つけて隠れてしまい、息を殺して[危機]が去るのをジッと待つ…。

そんな肩身の狭い思いをさせると思うと、早く点検が終了する事を願っていた。

一時間近く点検は続いたであろうか…。

ようやく、営業の方が地上へと帰還した。

「ご苦労様でした!」

朗報の願いを込めて、労いと感謝でお迎えすると…

「ありました。蟻道…」

ガクッ…

再び、

放心状態…

次の瞬間、

エ~~~~!!!

絶望の悲鳴をあげた。

早速、デジカメをテレビに接続し、床下で撮った写真を見ながら説明を受ける。

あるではないか!

蟻道のハイ・ウェイがっ!

しかも、少しばかりカジっていやがる…。

営業の方が言う。

「この食べられている部分の木は、柱の補強部分の木なので、さほど影響も無く心配いりません。ただ、早く見つける事が出来て良かったですよ。カメのお世話をしていたからこそ、足場板のシロアリに気づく事ができた。むしろ、足場板のシロアリは[ヒント]であって、それをカメたちの[命]が知らせてくれたんですよ。」

まさしく、同感である。

気づかず放置していたら、来春には更に盛大なパーティータイムとなっていたに違いないのだ。

護られてる。

感謝である。

つぶちゃんに…

そして、龍神様に…

更には、宇宙に感謝である。

早速、駆除の見積もりに入った。

いきなりの大きな出費に動揺するも、それでも[大丈夫]!

明日、ロトが当たるかも知れないし。

あくまで[希望の光]は持ち続ける。

だって、護られているんだから。

今回だって、大事に至る前に発見できたんだし。

これは、ハッピーな出来事だったんだ。

ショックを感謝に切り替え終えると、駆除の日程を決める段取りへと進んでいった…。

一通りの手続きが終わり営業の方が帰って行くと、どこから出てきたのかネコニャンがニャ~と声をかけてくれた。

通訳するならば、

[なんくるないさ~]

って感じかな…。

つづく。

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