前回からのつづき…。
シロアリ駆除&消毒の当日。
シロアリ駆除の精鋭部隊3名が、我が家に到着した。
朝から夕方にかけての丸一日、作業はかかる見通しであるとのこと。
早速、ネコニャンを避難させなくては…。
ネコニャン…。
ゴメンね。
今回は、床下点検の時よりも更に長き時間を、二階の一間に拘束させて頂きます。
ネコニャンを抱きかかえて二階の和室へ避難すると、早速床下のコンクリート壁を破る破壊音が響き始めた。
何が始まるニャン!
途端に神経を尖らせるネコニャン…。
避難部屋にトイレとエサを運んでくると、もうすでに押し入れのふすまを開けて、その暗闇の隅へと身を隠していた。
消毒に当たり、一つ気掛かりな事があった。
それは、トカゲやヤモリである。
我が家は、トカゲやヤモリが幸せに暮らす[トカゲ天国]なのである。
今回の消毒によって、死んでしまったりしないであろうか…。
作業員の方が地上に現れたとき、僕は尋ねてみた。
「実は我が家は[ヤモリ天国]で、沢山のヤモリやトカゲが生息しているんですが、今回の消毒って大丈夫なんでしょうか?」
すると、作業員の方は、
「床下にタマゴ、いっぱいありましたよ!でも全部破れて返った後でした。本体は見かけてないですが、注意しながらやりますね。」
と、優しく寄り添ってくれた。
これで、心配事が一つ減った。
そう安堵しながら、ガレージにある足場板のシロアリ発見現場の消毒に立ち会っていると、どこからか赤ちゃんトカゲが僕の足元へと避難してきた。
「あっ!ちょっと待って!」
作業員の方に消毒のストップを促すと、無事に赤ちゃんトカゲを保護する事ができた。
[救えた。]
良かった。護られてる…。
そう実感しながら、作業の継続をお願いした。
とりあえず虫カゴに入れるも、心配は残った。
消毒を浴びていないだろうか…。
虫カゴに暫くは入れておいて、もし死んでしまう事があったなら弔ってあげよう。
今回の赤ちゃんトカゲも、指を出したらすんなりと保護する事ができた。
まるで、何か[信頼感]で繋がっているかのように。
作業も終盤に近づくと、作業員の方が床下から上がり掃除を始めた。
時計を見ると、夕方の4時になろうとしていた。
僕も掃除を手伝いながら、少しでも早く終われるように協力する。
それは同時に、ネコニャンへの心配でもあるのだが。
丸一日を一部屋の中で過ごさせるなんて、相当なストレスを与えてしまったかも知れない。
それでもネコニャンは暴れる事なく、押し入れを出たり入ったりしながら、観念した表情で過ごしてくれていた。
ネコニャンにも、ご協力に感謝致します。
作業は終わり、終了確認をテレビに繋いだデジカメ写真を見ながら行う。
作業箇所を全て写真に取り込み、丁寧な説明を受けて全てが終了した。
話を聴くに、シロアリって身近な存在であり、土の中に普通にいる生き物。
そして、3年前には入られてはいなかったが、基礎のコンクリートに隙間ができて侵入したとの事らしい。
シロアリ…
それは、
[今、そこにある危機]
って感じかな。
大丈夫、なんくるないさ~!
真面目に生きていれば、その様になっていくさ~。
今日はストレスで、お昼寝も出来なかったネコニャン…。
夜になると、すぐに寝るニャンしてました。
その寝顔が、また僕を癒やしてくれた。
ありがとう。
ネコニャン。
おやすみ。

つづく。
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