ご加護を感じて…④

前回からのつづき…。

シロアリ駆除&消毒の当日。

シロアリ駆除の精鋭部隊3名が、我が家に到着した。

朝から夕方にかけての丸一日、作業はかかる見通しであるとのこと。

早速、ネコニャンを避難させなくては…。

ネコニャン…。

ゴメンね。

今回は、床下点検の時よりも更に長き時間を、二階の一間に拘束させて頂きます。

ネコニャンを抱きかかえて二階の和室へ避難すると、早速床下のコンクリート壁を破る破壊音が響き始めた。

何が始まるニャン!

途端に神経を尖らせるネコニャン…。

避難部屋にトイレとエサを運んでくると、もうすでに押し入れのふすまを開けて、その暗闇の隅へと身を隠していた。

消毒に当たり、一つ気掛かりな事があった。

それは、トカゲやヤモリである。

我が家は、トカゲやヤモリが幸せに暮らす[トカゲ天国]なのである。

今回の消毒によって、死んでしまったりしないであろうか…。

作業員の方が地上に現れたとき、僕は尋ねてみた。

「実は我が家は[ヤモリ天国]で、沢山のヤモリやトカゲが生息しているんですが、今回の消毒って大丈夫なんでしょうか?」

すると、作業員の方は、

「床下にタマゴ、いっぱいありましたよ!でも全部破れて返った後でした。本体は見かけてないですが、注意しながらやりますね。」

と、優しく寄り添ってくれた。

これで、心配事が一つ減った。

そう安堵しながら、ガレージにある足場板のシロアリ発見現場の消毒に立ち会っていると、どこからか赤ちゃんトカゲが僕の足元へと避難してきた。

「あっ!ちょっと待って!」

作業員の方に消毒のストップを促すと、無事に赤ちゃんトカゲを保護する事ができた。

[救えた。]

良かった。護られてる…。

そう実感しながら、作業の継続をお願いした。

とりあえず虫カゴに入れるも、心配は残った。

消毒を浴びていないだろうか…。

虫カゴに暫くは入れておいて、もし死んでしまう事があったなら弔ってあげよう。

今回の赤ちゃんトカゲも、指を出したらすんなりと保護する事ができた。

まるで、何か[信頼感]で繋がっているかのように。

作業も終盤に近づくと、作業員の方が床下から上がり掃除を始めた。

時計を見ると、夕方の4時になろうとしていた。

僕も掃除を手伝いながら、少しでも早く終われるように協力する。

それは同時に、ネコニャンへの心配でもあるのだが。

丸一日を一部屋の中で過ごさせるなんて、相当なストレスを与えてしまったかも知れない。

それでもネコニャンは暴れる事なく、押し入れを出たり入ったりしながら、観念した表情で過ごしてくれていた。

ネコニャンにも、ご協力に感謝致します。

作業は終わり、終了確認をテレビに繋いだデジカメ写真を見ながら行う。

作業箇所を全て写真に取り込み、丁寧な説明を受けて全てが終了した。

話を聴くに、シロアリって身近な存在であり、土の中に普通にいる生き物。

そして、3年前には入られてはいなかったが、基礎のコンクリートに隙間ができて侵入したとの事らしい。

シロアリ…

それは、

[今、そこにある危機]

って感じかな。

大丈夫、なんくるないさ~!

真面目に生きていれば、その様になっていくさ~。

今日はストレスで、お昼寝も出来なかったネコニャン…。

夜になると、すぐに寝るニャンしてました。

その寝顔が、また僕を癒やしてくれた。

ありがとう。

ネコニャン。

おやすみ。

つづく。

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