新年、初めての月命日を迎えた。
風もなく、とっても穏やかな日となった。
まずは、つぶちゃんのお墓にいつもの様に向き合う。
「つぶちゃん、今日は月命日だね。あとで読経も届けるから、僕の想いに包まれて癒されてね。」
そんなメッセージを送ると同時に、お供えは何にしようかと想いを巡らせる。
すると…
入ってきた。
[あの桃の缶詰がいいな]
桃の缶詰か…。
その[桃の缶詰]とは、以前に知り合いが病院に入院した時のお見舞いに持参した品物である。
果物屋さんのおススメ品で、しかも届けた相手も絶賛してくれた逸品である。
因みに、その果物屋さんのおばちゃんも、つぶちゃんと僕の逸話に関心を寄せてくれているファンである。
20分ほど車を走らせて店に到着すると、いつもの様におばちゃんが迎えてくれた。
例の[桃の缶詰]を注文すると、商品棚の一段高いところから取って袋に入れてくれた。
「誰かにお届けもの?」
おばちゃんからの質問に、
「つぶちゃんのお供えだよ。」
と答えると、おばちゃんの心に刺さったのか、感慨深い表情に変わった。
店を出て車に乗り込むと、助手席のシートにお供えをそっと置いた。
帰る途中、コーヒーでも飲んでいこうと思い、お店の駐車場に車を止めた。
そして、助手席に置いた財布をとろうとした時…。
[桃の缶詰]のところに、つぶちゃんオーラが…!
いつものようにスマホを取り出し、その記念すべき瞬間をカシャ!
つぶちゃん、繋がってるね。
そして、喜んでくれている。
今日もいい供養ができそうだ。
つぶちゃん、僕の想いをいっぱい受け取ってね!

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