誰かが君をみつめてる。

いつものカフェで、アイスコーヒーをすすりながらblogを書く。

この時間も、僕の[内側]と向き合う時間である。

最近そのカフェはリニューアルを終えて、その影響からか人足が増している。

いつもなら、すんなり席に案内されるのだが、最近は席を待たされることが増えた。

そんな混雑する中、一人の女性店員の奮闘する姿が目に入る。

慌ただしく、あちらこちらへと動き回る店員さん。

そんな店員さんに、容赦ない指導が入る。

「あのね、動きに無駄が多いんだよ。もっと周りの状況を把握してさ、オーダーとったら隣りの席をついでに片付けられるだろ。」

言葉は強くは無いが、彼女の急所をひと突きする。

それでも彼女は、顔色を平静に保ち役をこなす。

やがて彼女は、順番待ちの椅子に腰掛ける僕のところに現れた。

「大変お待たせ致しました。お席の方にご案内致します。」

彼女の言葉に、僕は腰を上げた。

席に落ち着くと、彼女がおしぼりとお水をテーブルに置いたタイミングでオーダーを伝えた。

「アイスコーヒーをお願いします。」

テーブルの横に立つ彼女は、握ったハンディの端末を操作している。

すると…。

[間違うよ…]

そんな音なき[声]が入ってきた。

つぶちゃんと向き合っている時の[メッセージ]はしっかり受け止められるものの、日常生活を送る中で突然入ってくる[メッセージ]は以外とスルーしがちな僕…。

僕の意識は、blogを書く事に向いてしまっている。

早速、原稿を書き始めると、注文の品がテーブルに置かれた。

無造作にストローの包みを破り、コーヒーをすすり出す…。

“あっまっ!!“

頭の中で刷り込まれているイメージの味とは違いすぎ、一体何を飲んでいるのか理解できず伝票を確認する…。

カフェオーレなんちゃら…。

“間違っとるやないかいっ!“

とツッコミを入れるも、

[天]は僕に 

[今日あなたが飲むのはコレですよ。」

と伝えているのだ。

僕が[権利]を主張してオーダーミスを伝えれば、また上司からキツイ言葉が向けられるかも知れない。

“大丈夫だよ。”

そう、心の中でつぶやいた。

それにしても甘ったるかったけど、これが[許し]の甘味かもね。

そこには顔を引きつらせながら、それをすする僕の姿があった。

やがて飲み終わり、会計で再び彼女と向き合う。

マスクで顔は半分隠れているものの、目が笑顔を伝えてくれた。

内側を波立たせながら頑張る彼女に、僕も笑顔で”ありがとう”と伝えた。

“頑張ってね。キミの頑張りを、ちゃんと応援している人はいるからね。”

そんな、エールを込めて。

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