右足の大腿部に残る“傷跡”を指先で撫でながら、僕の“意識”は“気づき”へと繋がっていく…。
僕がまだ幼なかった頃、近所の朽ち果てた空き家の中へ冒険に入った。
伸び放題となっている草をかき分けて、恐る恐る入り口から中を覗く…。
屋根も落ち、床も抜けた状態の中、いつの物か判らない新聞紙が絨毯のように広がっている…。
そして、
僕が足を一歩踏み入れた瞬間に、
半ズボンの剥き出しの太ももに“違和感”を感じた。
すぐに確認してみると、入り口の隅から釘が突き出ており、その釘先が僕の右の太ももを切り裂いていた。
傷口は大きく引き裂かれ、そこから真っ赤な“涙”が溢れ出していた。
それから何十年の時を超えて、引き裂かれた傷跡は今、“もう二度と離れない”としっかりと合わさっている。
他の部分と比べると“引き裂かれた傷跡”は少し盛り上がり、その時の“痛み”や“悲しみ”、“再生”へと向かう“苦しみ”が刻み込まれている。
“もう二度と離れない”
そんな“意思”を伝えるかのように、
その傷跡部分の皮膚は厚みを増して“繋がって”いる。
引き裂かれた“二つの皮膚”は“一つ”に戻り、その“傷跡”こそが再生に至るまでの“絆”の表れなのだ。
“そこ”に戻るまでの“苦しみ”や“成長”という、闘った証…。
その“絆”を指でなぞりながら、
僕は感じるのである。
[ツインソウルの統合]とは…
“傷”の再生なのだと。

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