“願いは叶う”って、本当だね。“believe”

“ツインソウル”と出会ったことによって始まった“内側の浄化”の旅は、同時に僕の“記憶の逆行”の旅でもあった。

過去の記憶をさかのぼりながら、僕の“内側にこびりついた汚れ”と向き合っていく…

そんな中で起きた、

とっても小さな“奇跡”のはなし…

2月の出来事。

あるミュージシャンのライブツアーの告知広告が、Facebook上に流れてきた…。

“久松史奈 BIRTH TOUR 2025”

デビュー35周年とともに、彼女の誕生日を祝うBirthday liveであった。

僕はその“広告”によって、

35年前の記憶へと引き戻された。

当時の僕はロックに夢中でコンサートホールやライブハウスに足繁く通い、リズムに乗って飛び跳ねていた。

観に行くライブは外国のミュージシャンが多かったが、そんな中で日本人ミュージシャンのお気に入りが“久松史奈さん”であった。

アルバムが発表されるたびに購入し、ライブツアーが始まれば生の歌声に酔いしれた。

当時はヤマハ音楽事務所に所属し、歌唱力も抜群の彼女の楽曲は、僕の魂を震わせた。

そんな“久松史奈さん”とは、様々な“幸運”に恵まれたエピソードがある。

当時、大手のレコードショップに勤めていた女性友達が、とっておきの“情報”をくれた。

「久松史奈さんが、ニューアルバムの宣伝でウチのレコード店にくるよ。もし会いに来るんなら取り持ってあげるよ。」

聞くところ、来店は平日の午後ということで、一般の人たちはなかなか来づらい時間帯であった。

イベントでの来店というより、レコード店への挨拶といった意味あいが強いようだ。

僕ももちろん仕事はあったが、そこは巧みに抜け出して“幸運”を掴むことができた。

他にも1人、若い学生がいたが、

その子も巧みに学校を抜け出したのだろう。

女性店員の計らいもあって、一緒にツーショット写真も撮らせて頂き、帰りは有頂天だった記憶が甦る。

やがてツーショット写真が出来上がると、その写真を眺めながら、“何か”が足りないと感じるのであった。

“この写真にサインをもらおう!”

サインをもらうチャンス…

それは、次回のライブツアーの時しかない。

そんなささやかな“希望”を胸に、次のライブツアーの発表を楽しみに待った。

やがて、

“その時”はやってきた。

写真も大きいサイズに引き伸ばし、準備万端でライブ会場を目指す。

“出待ち”よりも“入り待ち”でサインをもらおうと計画するも、僕がライブ会場に到着したときにはすでに“入り”を済ませてしまっていた…。

サウンドチェックやリハーサルのために、僕の予想よりも早く会場に入ってしまっていたのだ。

僕の読みは、少し甘かったようだ…。

一般の開場時間よりもめちゃくちゃ早乗りしたのに計画は失敗に終わり、これから開場までどうやって時間を潰そうか…

呆然と立ち尽くす僕の目の前を、

関係者らしき御一行が通りかかった。

僕は無意識のうちに話かけていた。

「すみません。史奈さんのご家族の方ですか?」

今さらながら思うのだ。

どうしてあの時、そんな突拍子もない言葉をかけることができたのか…。

きっと僕の“内側”に宿るものが、背中を押したのだろう。

結果、

その選択は大正解となった。

どうやらお姉さんのようで、事情を話して“ツーショット写真”にサインを入れて欲しい旨を伝えてみると…

「じゃあ、私がもらって来てあげますよ。今はリハーサル中なんで、キリがついた時点でもらいますね。ここで待っててもらえますか?」

神降臨の瞬間であった。

嬉しさと感謝の混ざり合った感覚を味わいながら、僕はそこで待ち続けた。

やがて、

「遅くなってごめんなさい。」

と言いながら、お姉さんはサインの入ったツーショット写真を届けてくれた。

お姉さんに深々と頭を下げて、感謝の思いを伝えた。

“想い”って叶うんだ…

そんな“奇跡”を味わいながら、僕は開場を待ち続けた。

その後も“久松史奈さん”の応援は続いていくわけであるが、すると今度は別の“欲”が芽を出した。

久松史奈さんのファンクラブにも入っていたわけだが、その会報の中で史奈さんが描くイラストが可愛らしくて“お気に入り”になってしまったのである。

ご自身も冗談で“画伯”と名乗るほど、いろんなイラストを描いては会報を賑やかにしていた。

“史奈画伯のイラストを色紙に書いてもらって飾りたい。”

そんな“願い”が胸の中に芽生えるも、さすがにサインを求めるのはアリとしても、イラストを求めるのはふざけてるようで実現することはなかった。

やがて、時の流れは“久松史奈”というミュージシャンの状況に変化を及ぼし、また僕も取り巻く環境が変わる中で、僕は“久松史奈”から離れていくこととなった。

それから30年程ぶりに、

僕の意識は再び、“久松史奈”に戻ろうとしたのであった。

Facebookに流れてきたLIVEの告知によって。

僕は意識の中で葛藤した。

今の僕は“ツインソウル計画”で疲弊し、LIVEに出かけてもあの頃のように純粋に飛び跳ねることはできない。

そうかと思えば、

いや、行くべきだ。あの頃の勢いを取り戻すことができるかも…

そんな相反する想いに、僕は答えを出せずにいた。

ある日のこと、

僕はFacebookのLIVE告知の内容を、改めてしっかり目を通してみた。

内容をよく読んでみると、LIVEをネットで同時配信するサービスもあるとのこと。

会場に来ることのできないファンに対しての、今の時代ならではのサービスである。

同時配信はもちろんだが、録画再生も2週間視聴可能ということであった。

さらに気を引いたのは、配信サービスを購入のお客さんには“久松史奈さんからのサイン入りメッセージカード”が後日届くという“ウリ”であった。

僕の中で“ワクワク”が発生した。

コレだ!

僕は閃いたかのように、

さっそくネットで配信チケットの購入手続きを行った。

手続きの記載を続けていくと、最後にメッセージを書く欄が現れた。

そのとき、

僕のささやかな“希望の光”が輝いた。

「史奈画伯のイラストが欲しいですー。史奈女王様を描いて欲しいですー。…とダメもとでお願いしてみましたー。LIVE、ちょー楽しみです。」

そんな“小さな希望”を文字に託し、

僕は送信ボタンを押した。

やがて、LIVEの当日を迎えた。

配信時間に合わせてタブレットを立ち上げ、“その時”をじっと待つ。

LIVE会場で迎える緊張感とは微妙に異なるものの、今から僕の前に“久松史奈”が30年ぶりに現れると思うと、感慨深い緊張感に包まれた。

そして、

彼女は現れた。

“あの頃”と変わらない勢いをもって、

“あの頃”に僕を引き戻してくれた。

彼女のライブパフォーマンスは、

僕を30年前にタイムスリップさせてくれた。

ライブ配信が終わると、

そこには現実の“今”が待っていた。

大丈夫、この“今”を信じて進もう。

そんな勇気ももらえた“再会”であった。

次回のLIVEは会場に行けそうかな…

そんな元気を取り戻さなきゃね。

ライブから数週間後…

ポストを覗くと、

“それらしい封筒”が入っていた。

僕は丁寧に開封し、中に入っていた一枚のカードを取り出した。

来た!

メッセージカードだ。

果たしてイラストは…

期待半分に視線を移すと…

あったーーー!

そこにはメッセージとともに、“史奈女王様”が描かれているではないかっ!

僕の想いに答えてくれた。

そんな“繋がり”が嬉しかった。

30年も前に思い描いた“ささやかな願い”は、小さなキッカケが発端となって叶ってしまったのであった。

“思い続ければいつか叶う”

そんな言葉を聞いたことがあるが、

ホントなんだなーと実感した出来事であった。

チャンスは必ず巡ってくる。

その時を“感じとる”のだ。

久松史奈さん。

ありがとー!

これからも応援するからねー!

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